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コンサート・発表会とピアノ調律


コンサート、発表会などは依頼の方法、段取りなど、考えなければならないことがたくさんあります。一番優先するものは何か?
調律の時間をどれだけ取ればいいのか?調律師の立場からお答えさせていただきます。




一番優先させなくてはならないことは、演奏者が納得いくようにリハーサルできること

誰のための企画なのか?例えピアノが完璧でなくても、演奏が素晴らしければ聴衆は満足します。ピアノが良くて演奏がつまらないよりはいい。
30分で調律をまとめるように指示されるケースもあります。それは仕方ありません。




調律はタイミングを心得ると本番中の狂いも低減できる

調律は温度で決まります。満員の聴衆の入ったホールのステージは照明などで26度前後まで冬でも上がります。内部にまで照明が入り込みピアノはもっと温まります。

そのことを考えますと、一番鍵となるのはリハーサルが終わって本番直前、開場前の10〜20分が鍵となります。

逆算しますと照明、セッティング、サウンドチェックの後に調律ができれば一番いいです

ホールが朝入場時、エアコンも切った状態で冬の場合、温度は10度を切っています。そこから暖房が入り、セッティングをしてピアノが照明で温まり、最終的には20度近くも温度が上がります。鉄骨まで温まるのに3時間は必要だと思います。その間刻々と調律は変化します。10度温度が違えば中音のみ2ヘルツは変わります。温まれば鉄は伸びます、弦は温まれば音程は下がりますが、鉄骨が温まれば音程は上がります。複雑な要素が絡みますが、最終的には中音高くなる傾向があります。これも場合によりまちまちで、中音が低くなる場合もあります。


朝一で調律の時間を割り振らないこと
調律師が来る前からピアノの屋根を全開にして鉄骨を照明、室温に馴らすこと
照明を演奏本番と同じセッティングにいち早くして、ピアノを温めること


また、朝・リハーサル・会場・本番・休憩・フィナーレと刻々とホールの温度は上昇傾向に変化します温度が上がると調律は狂いますが、ピアノはよく鳴る傾向にあり、

コンサートの始まりの、ピアノの音色が固いスタートという出足の悪さを
朝から本番と同じ照明を当てることにより回避することができます。




照明、セッティング、サウンドチェックと調律は同時進行もやむを得ない場合がある


ピッチ変更の荒調律、またはタッチの調整、演奏者とピアノについての打ち合わせなど、やれることはいくらでもあります。ピアノの調整の作業は、騒音の中でもやれることはたくさんあります。最悪、サウンドチェックを除けば調律もできます。

出来れば、本番直前まで調律師に待機してもらうこと、調律だけで帰らせないこと
割り当てが例え30分しか調律の時間を作れなくても、その前から調律師を呼んでおけば数分の空き時間にも作業をさせられます。そして、最後の手直しで聞ける状態のピアノになるか決まります。




以上お役にたてれば幸いです。







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谷口順繁
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